瞬きの合間に消える


夜が明けて世界が起き出す
記憶の記録が再開される
気だるげに雲が欠伸をする
そこから陽光が差し込む

意味など考えず呼吸
掴めもしない空気を掴んで空虚
鼓動が伝わって血が流れる
冷気が触覚から身体の中に隠れ入る

瞳に映る万物の寝覚め
朝露が葉から垂れ落ちる
音の無くなった地上
光だけが広がって包んでる

やがて人間が動き出す
二度寝を試みて失敗をする
そして一日が始まる


070829