トロピカルナイトにあたしはいらない


夏の訪れなんて無い
だって永遠の夏国
初夏の香りなんて無い
梅雨が恋しいなんて
狂ってる

夏が過ぎてもそれは錯覚
ただ雨期に入っただけ
あたしはこのまま
トロピカルフルーツに囲まれて
生きるのか
死ぬのか

四季に慣れすぎた
移り変わりの中に居すぎた
表面上の順応力はピカイチなのに
心はまだ まだ

だってあの頃使ってた携帯の感触
ボタンの押し方と順番
未だに覚えてる

冬の訪れなんて無い
だって永遠の夏国
晩夏の香りなんて無い
巡らないものがあるなんて
狂ってる


070916