羨ましがり


徒夢 光 幻みたいだわ
あなたは午前の日差しに身を包んで
あたしは午後の日差しの中眠りにつく
夕日が恋しいから東には行けないの
吹く風だけ受けてやわらかく泣きましょう

世界が垂直になった頃に会う
一時の空夢にそだたく己が温度
涙にだって溺れられないあたしだって
フランス生まれの西風なら飛ばせる
欲しいものは求心力 無闇な陽光ではなくて

然し止まらぬ慕情 会いたくて致し方なく
世界の半分の時刻が明る過ぎても踏み出そう
足元は影っても仕方が無い

あたしは西の渇水者 眠りからは中々起き上がれない


080517