躓き、立ち上がる


ひとつ失ってひとつ手に入れて
舞い込んだ四季に憂えたら空は高く
掴める筈無い雲に恋して僕はまた歩くけど
ひとりはつらいなと誰となく呟いたの
勘違いなんだと本当は返して欲しかったんだ
震えだした空気を捕らえるように吸って
微笑んだら歪んで僕は可笑しくなった
雪みたく融けだして流れてく水みたいに
いつか抱きしめてもらえたらと願って
色めき立つ青春に影落としながらも花咲かす

迷いながら何処かに急いでいる
かおり高き万物に逆らいながら愛しているんだ
手を伸ばせば触れると信じて だけど巡る真実
追いかけたら残り香 散った花弁だけが歌ってて
どんどん落ちてゆく速度と心拍数
遠征にもそろそろ飽いた けど まだ揺れ止まない
踊りだした毛先がそろそろ気持ち良い
届く音 響いてかえるその瞬間の欲望を覚えた

光りだす太陽を待って四季はきっとまた廻る
生きた手かざしていつか目を覆ってみせる
先走りの夢でも無いよりいいひと時
砂に埋もれた貝みたいな心地で僕はまだ眠っているんだ
だけどもう知ってしまった風の息吹き
僕は謳わなければいけない

明日の原石を持っている
それはきっと 胸の奥にある


080816