真ん中の途中


きっとあたし 未開の地へ足を踏み入れた
中空みたいな世界に考え無しに迷い込んじゃった
そして数学を解き始めて 歴史の暗記を始めた
言葉と言葉の間を読まなきゃいけない
私の国を一歩外へと進んでいる 超えてしまった
歌い始めて気づいた音程のばらつきもまだ直らないのに

知らない華があたしの周りで咲いている
電話がひとりでになっている
影から伸びだすうさぎの耳が始終動いて
苦笑いをした 泣き笑いになった
水気を帯びた空間に憧れる星が煌めいて流れる
色塗りの下手なあたしには優しくない光景だった

造花の幻が一瞬だけあたしを優しく見せて
隣の宝石が光った気がした
天気が分からなくなった


081118