蟻と一世紀


どこまでが幸せの境界線
どこまでが人の限界
喉は枯れて痛いけど君を
引き止めたく思う欲望は本当

浸水する臓器が脈拍に異常を来す
一世紀後 名前を抱きしめたまま死ねたなら
あたしは君の愛も優しさもすべて呑み込んで
腕の中温かく泣き始めた生に触れ 感謝する
あたしのすべてを創りたもうた唄と道と人に
愛を伝え 愛を伝え 感謝する
生きているという終わらない奇跡に
君と出会えて幕を閉じるという幸福に
歓びを伝え 歓びを伝え 感謝する
この酷く不格好な愛すべき世界に感謝する

どこからが悲しみの始まり
どこからが別れの挨拶
あたし達は完璧に解り合えなくて遠いけど
それでも君がとても好きだった


090224