傾いた鶏冠


我儘だって言われても本能が従わない
頭で解ってても気持ちが納得しない
人生ってそんなもんって言われてどんなもんって思って
変わらぬ事実 変えられぬ現実振り返って
前見つめ直すと混じり合う輪郭と色
あぁ僕 呼吸がうまく出来ない

言えなかった言葉も伝わらなかった気持ちも
呑み込んで呑み込んで ついに吐き出しそう
隅っこでよく観えるように佇んていたつもりが
防衛本能の作用だった
格好悪く泣くこともしない 請うこともない
あぁ僕 足が竦んで動かない

弱虫だ 腰抜けさ
想うことだけ一人前になった臆病者


090612