傘と熱と恋


覆われる手 石鹸の匂い
近くはないわ
香るだけの距離
じんじんする 錯覚みたいに一瞬
愛なんて嘘
ひとりじゃ恐いから熱が欲しいだけ
見損ねた瞳
振り返る間に醒める
準備しなきゃいけない次の言葉
疑うことを貫かなくちゃあたしは立てない
音に出した無関心の声
もうあたしに触らないで
雨が降る 傘はさせない
だってあなたがまだとなり


071210