望洋


秋空 夕月を仰いで
訪れる寒月を待ち侘びた

遊星の在る所 闇が在る
払暁の中孤独に叫んで
東雲に恋をする

黎明に告ぐ私の心裏
脳中に去来する不謹慎
鑑みる世界はやはり
この手に創られた

弁別のつかぬ子供のままで
虚偽を吐けたなら
惑いは揺れ止むのか


昏迷 途方に暮れる
寒月を過ぎても何も変わらない


080216