大人になる


近づくたび鼓動高鳴る 嬉しさなんかじゃない
掴めそうな夢なんて何処にも無い気がして
からっぽの手が虚しくて
どうして真っ直ぐにあの子は立っていられるんだろうとか
無駄な考えだけは巡らせて焦り始める
優柔不断だけが取り柄 そんなのは嫌なんだけど
先が分からないから何が変わるかも分からない

疲れて背中が曲がって もうおばあちゃんみたい
重い学校鞄に勝る人生なんて楽しくなくて
どうして笑っていられるんだろうとか
こんなに上手く行かないんだろうとか
ちょっとの事考え込んじゃって堂々巡り
いつまでも中立じゃダメで 踏み込まなきゃダメなんだって
突きつけられる現実はどうしてこんなにもつらい

満足するにはヒトの時間は短すぎる
だからヒトは人生の3分の1だってもう眠らないんだろう
いつだって 走らされてる

どれだけの決断が正しいものを選択してここまでの道を創ったんだ
どれだけの涙と友を超えて あたしは終えるんだ
いくら時が流れようと変わらない気がするけれど
確かにあたし達は動いてる
前も後ろも右も左も分からずに
皆動いてる

だから 余計

誰もが通る でも一度しかない
一番大切 でも青い時にしか来ない
定められているのに みんな知ってるのに
まだなのに 見つめていたくないのに
やってくるの

成長する 身体も心も
リアルになってくる世界はより非現実に映る
まだ子供なんだと言うけど ヒトは20歳では大人にはなれない
ならば いつあたし達は迷いを捨てられる
一生このままでいられないから答えを求めているのに ヒトは皆違う
そして教わる 毎日出る宿題という名の夢への一歩
まだ先を見つけてもいないのにこんなに大変


差し出したら握り返されない
そんな社会にあたし達 生きるのかな


080224