薔薇色熱は甘ったるい


あァ なまぬるい
打ち寄せたら簡単には引き下がらないような
体温 毒だよって囁いたら笑った

布越しに触れてみたらいかが
伝染しかける蒸気 パス
いつだって冷めていたい
プライドの高いじゃじゃ馬
でもブラックよりエスプレッソ

移る熱 気持ち悪くて
人間て変だと思う
冬の夜風みたいに嘲って
消えたら 誰か捕まえてくれるか
掌も指先も使わずに
愛の言葉なんて勿論いらない

相容れない温度 平熱過ぎる
雨が降っていれば触れ合おうよ
湯に溺れていれば接吻をしよう

火傷をしたい それ以外に価値を見出せない

あァ まだまだなまぬるい
何処にでもあるような体温はいらない
誰でも持っているような熱は嫌い

薔薇色熱なんて甘ったるい


080320